十円で買える・・
戦後のインフレの激しさは、すさまじいものがあったそうです。
国鉄運賃、郵便、電気料金をはじめ、食料品、新聞、酒、タバコ、映画演劇の入場料までが、倍々のペースで値上がりしていった。
物価の高騰は、家計をあずかる主婦を直撃した。
この時期には、神戸 観光客も少なくなっています。
昭和21年10月号の『婦人公論』には、ある主婦のこんな投書が載っています。
「主婦の家計簿はインフレを反映して月々の帳尻にはっきりその姿を示してくれますが、それは新聞でニュースになるなどよりは、一足先に私たちの帳簿に感じ取られることなのです。
7月から改まった新物価体系も、政府では7割高といっていますが、実際私の家の帳簿では2倍になって現れました」
事実、タバコ(「ゴールデンバット」)を例にとると、昭和20年に35銭だったものが、21年1円、22年2円50銭、23年にはなんと2円に値上がりしている(週刊朝日編『値段の風俗史』下巻による)。
これでは、一般庶民の台所は、たまったものではありません。
・・・結局、こうした悪性インフレは、24年2月、GHQの経済顧問として来日したジョセフ・ドッジの示した、いわゆるドッジ・ライン(補助金や援助金をカットし、赤字を許さない超均衡予算)の実施までつづくのです。